昨日、お誘いを受けて後楽園にあるJCBホールへジャズ界最高の"巨人"ソニー・ロリンズのコンサートに行ってきました。
クラシックやオペラなど好きでよく聞きに行っていたのですが、最近は生演奏を聞く機会に恵まれず、久々の至福の時間を過ごしてきました。
ステージに現れた御歳80才の巨匠はヨタヨタと足元がおぼつかなく、腰も曲がった状態でした。
しかし、これが一度音を出し始めるとシャキっとするから不思議でなりませんでした。
始めに感じた"このおじいちゃん、ダイジョウブか?"という若干失礼な心配は一気に吹き飛びました。
芸術という大きく同じジャンルで活躍する大御所の表現をライブで鑑賞するという貴重な機会でもありました。
歳を重ねてなお輝く秘訣は何か?
人を引きつける力が衰えることなく、魅力ある世界観を作り上げるにはどうしているのだろうか?
様々なギモンが次から次へと湧いて出てきました。
少し脱力したような一見いい加減そうに見える表現をしたかと思うと、時にストイックに追求したような正確なメロディーを刻む。
その絶妙なバランスはきっと「感覚」という一言で片付けられてしまうのかもしれませんが、説明しようがない心地よさにつながっているような気がしました。
感覚的でバランスの良い表現。
歳を重ねることで身についた経験値の深さに感銘を受けざるをえない時間でした。
いい勉強になり、楽しかったです。