Miyashita Mariko

2013年11月アーカイブ

 「伝統」やら「老舗」といったキーワードにとことん弱く、こういうキャッチが付くとついつい行きたくなる性分です。

 

20131127 135820.jpg>>これまたフィレンツェきっての老舗中の老舗洋菓子店ジッリ(Gilli)です。

もう入口の風格たるや入りにくい(買いにくい)ことこの上なしです。

 

レップブリカ広場というフィレンツェのド真ん中の広場の一角に面しており、クラシックな雰囲気が漂う1733年創業の洋菓子店です。

 

ここにシエナ銘菓があるということで、その見たことも食べたこともないシエナ地方の伝統的お菓子を買いに行きました。

 

・・・ところがそこで致命的な大問題が発生。

そのお菓子の名前がどーにもこーにも思い出せなかったのです。

すっかり忘却の彼方。

 

ショウウィンドーに並ぶお菓子を眺めても全く思い出せない。しかもお菓子の名前がイタリア語ときたら脳の片隅にすらない。

 

 

 

さて、ここから忘れ去られた「シエナ銘菓」をいかに店員さんから聞き出すかということに腐心したのであります。

 

 

 

 

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 >>イタリアの田舎菓子と言えばビスコッティがある。スーパーでも見かけるけれど、やっぱりこういうところのも食べてみたい・・・ということで、まずはその量り売りを買うことにして、その合間に店員さんとやり取りをすることに。

 

「ココらへんの伝統的なお菓子ってなんですか?」

「ビスコッティじゃなくて?」

・・・いや、これじゃなくて。

「ん~、これか?」

 

といって、写真の下にある巨大な円盤型のウエハースを取り出す。

 

「これって、伝統的な、特別なものなの?」

モチロン!という。でも、中身が見えない。

「中身なんですか?」

「〇☆×△・・・・(イタリア語)」

・・・わからん。撃沈。

 

で、その名も"FIORENTINO"という「フィレンツェ流~」な名前がついてる不気味な円盤(中身がわからない)をたぶんこれだろう、と闇雲に購入。

一枚€27!高い!なんだろう、この見た目地味で巨大で重たい円盤(中身不明!)はきっとステキなものに違いないと確信を持ったが、これが私が求めてたものと違うと気付いたのは帰宅してからでした。

 

翌日、もう一度店舗に出向き、伝統的なシエナ銘菓である"パンフォルテ"なるものを購入することになりました。

後に調べてみたのですが、いずれもイタリア発祥の伝統的な洋菓子であることには変わりないようでした。。。

 

 

※フィオレンティーノはジャンドゥーヤ(Ganduia←イタリア・トリノ・ピエモンテ発祥のヘーゼルナッツとカカオを混合したガナッシュのような生チョコ)がサンドされたでっかい円盤型ウエハースでした。(写真中央最下段)

 

※パンフォルテはドライフルーツやナッツをはちみつで煮込んで練り固めたフルーツ羊羹のような固菓子。もとは円盤状であるが、購入時は量り売りで扇型に。(写真中央・円盤の上)

 

 

 

 

 

 

>>Officina ProfumoFarmaceutica di Santa Maria Novella

Evernote Camera Roll 20131126 1058181.jpg1200年代に薬草を栽培して修道院内の医務室で使うための薬や香油の調合を始めたのをきっかけに、1612年創業以来絶え間なく営まれてきた修道院薬局です。

世界最古の薬局とも言えます。

 

その本店(本部?修道院??)がここフィレンツェにあるのです。

 

サンタ・マリア・ノヴェッラ教会にくっつくようにあるのですが、教会の裏側で入口がわかりにくく「ここかいな?」という雰囲気の重々しく入りにくい雰囲気を醸し出している扉を開けるとそこにはだだっ広い大広間のような豪華な店内が広がります。

 

薬局というよりはサロンのような広間なのです。

その縁の壁にそって商品がガラスケースに並べられ、さて、どうやって買うのだろう???という疑問だらけの薬局でした。

 

植物由来の自然派コスメ&スーパー伝統的手法による製造とあって、なんだかすべてが貴重な雰囲気です。

 

歴史を刻んだその場所はまさにミュージアム・・・「伝統の博物館」として存在するとすら自負している薬局なのです。

 

 

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>>さて、買い方ですが、まずはレシピのような商品リストを見ながら商品を探します。

各国語のリストが置いてあるのですが、英語バージョンで頑張ってたところなんと日本語のリストもありました!これは助かります。

 

その英語と日本語が書かれているリストの中から気になる商品をカウンターのお姉さんに言うと、まずは試させてくれます。

「ん~、スベスベになる?」とか、「香りはどうかな?」とか。

その中で気に入った商品があると申告し、それをICカードに記録していきます。(ここはかなり現代的。)

 

全ての商品を選び終えてチェッカーにて記録が済んだICカードを奥にある別のキャッシャーに持って行くとそこで初めて商品が出てきます。

 

日本の品物の選び方との違いがはっきりとしています。

欲しいものはどんなものなのか、自分に合うものはなんなのかを店員さんと探す。勝手に試用見本を使ったりもしない。

丁寧に商品説明をされ、納得いくものだけを記録して購入する。

"冷やかし"というものもなく、合わなければいらない、合うものは買う、というとてもシンプルでスマートなお買い物の方法がここにはありました。

一瞬、なんと敷居の高いお店なのか!と思ったのですが、無駄のない丁寧な生き方・美しい生き方というものをフと感じました。

 

修道院ならではなのか・・・?

 

さて、買ったものはこの修道院で長い伝統の中で変わることなく作り続けられている天然ローズ水(Aqua di Rose)、それからこれまた天然・伝統的な石鹸で皮膚病など乾燥肌にも優しいザクロソープ(Sapone al Melegrano)、そして世界の香水の原点とも言われているオーデコロン(Aqua di Colonia)の中でもSanta Maria Novella(王妃の水)という一番伝統的な歴史的名香、そしてカテリーナ・ディ・メディチが愛用していたというもの等々を購入。

 

全ての香りが優しく、また天然由来であることから自然で儚い感じがして繊細です。

何ともノーブルな薬局ですこと!ということで「ごきげんよう」な気分でした。

 

 

東京では丸の内や銀座にもお店があるようですので覗いてみたいと思います。 

http://www.santamarianovella.jp/2index/index2.html

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ローマからフィレンツェへ移動しました。

移動はアウトストラーダを使って北上しました。

オルビエート→ペルージャ→モンタルチーノといった名前に聞き覚えのあるエリア・・・道すがら城壁に囲まれた丘の都市、オリーブ畑にヴィンヤードといったトスカーナの田舎風景を楽しみました。

 

 

>>ポンテヴェッキオ

フィレンツェに到着してまず見たのがこの橋でした。

アルノ川にかかるフィレンツェで一番古い橋です。

 

かつては精肉所だったという歴史がある橋ですが、今は高級貴金属店がずらりと並ぶ観光エリア。

ここの人通りはものすごく多く、スリも多いと聞き、必要以上にドキドキしてしまいました。

ここの並びにあるウフィッツィ美術館に行きました。

 

 

 

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 >>昼食を食べてからウフィッツィ美術館へ。

ウフィッツィとは「オフィス」という意味から来たそうで、かつてメディチ家の事務所改革の一つでこの美術館自体が行政事務所だったとのことですが、にしても建物だけでもとても豪華絢爛でした。

収蔵品は質といい量といいヨーロッパ最大級とだけあって、世界の名作と言われる有名作品を一堂に見ることができました。

 

中でもボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」は印象的でした。

あまりにも有名な絵画で良く知られていますが、生で見たのは初めてでした。

そのビーナスたちの風になびく髪は実は金で描かれているというのが何とも衝撃でした。

金泥なのか截金なのか、金髪の一本一本が光を反射してまさに風になびきそよぐ様子がリアルに表現されていました。

レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」もこの美術館にあり、美術の教科書でみたことのある作品を間近でみることができました。

 

 

 

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>>フィレンツェといえばこのドゥオモ。

フィレンツェのシンボルともいえる大聖堂の丸屋根です。

 

近くで見ると見上げて視界からこぼれるようなダイナミックさです。

兎に角巨大で圧倒されました。

聖堂内の天井画やステンドグラスも見事でした。

 

この大聖堂を囲むような「ザ・フィレンツェ」な街並みを見るにはアルノ川の対岸(左岸)の小高い丘に登らねばならず、この時にさて、どうやって行こうかな、と思いを巡らせていました。

古代ローマ遺跡を巡ってみました。

 

DSCN521900.jpg>>フォロ・ロマーノ

 パラティーノの丘全体に広がる遺跡跡地ですが、紀元前よりある公共広場で、歴代の皇帝や権力者が造営・拡大を繰り返し、裁判や政治、集会や商業活動の中心として栄えてきた場所とのことです。

 

一気に仕上がったというわけではなく、一つ一つの神殿には時代の差があり、整備・修復も紀元前より行われていたのですが、時代の流れでその主たる役割を終えると勝手に大理石の柱などを持ち出してリサイクルしていた時代(ルネッサンス期)もあったそうです。

なんともったいない。

 

発掘展開されて現在の姿になったのは1803年・・・日本だと江戸時代後期。天保の大飢饉や改革以前の話である。

あまりに長い歴史の中での出来事で、考えるだけで気が遠くなります(笑)。

 

 

例によって私はいつも徒歩で街歩きをしているのですが、その街中に突如だだっ広い発掘現場のような広場が出現するのがここフォロ・ロマーノ。

日常の空間とはかけ離れた時間が止まったエリア(しかも広大!)が出現し、目に飛び込んできただけでワクワクしていました。

 

観光名所だけあってたくさんの人がこの遺跡公園内にギュギュっと詰め込まれてる状態でした。

一つ一つの神殿がまた美しく、見せ場がたくさんあるので、どこもかしこも歴史の足跡を感じるものでした。

 

Evernote Camera Roll 20131118 235028.jpg>>コロッセオ

コロッセオは古代ローマと言えば誰でも知ってるという巨大円形闘技場です。

剣闘士や猛獣の殺し合いを見世物にしていたという歴史があるが、現在ではその剣闘士の恰好をした観光客目当ての写真撮影をしてくれるお兄さんをアチコチで見かける平和なエリアです。

 

コロッセオに入って見るのには入場券が必要なのですが、隣接するフォロ・ロマーノの入場券と共通券となっています。(2か所で€12)

 

ガイドブックのよる開場時間によると季節によるが8:30~19:30とありました。

フォロ・ロマーノにずいぶん心を奪われてしまい、コロッセオにたどり着いたのが15:40。

まだ余裕だろうと思っていたのですが、なんと本日の開場時間は16:30との立て看板が!これは誤算でした。

入場は15:30まで・・・結局間に合わず中に入って見ることができませんでした・・・。

 

コロッセオは現在修復工事中で、見栄えのよいコロッセオらしい場所は全て足場が組まれていていました。

写真はちょうど裏側からみた様子で、フォロ・ロマーノを背景にしたコロッセオの美しい姿です。しんみり日没までコロッセオを外から眺めて時間を過ごしました。

 

これからローマに行かれる方は是非、時間をチェックしてからコロッセオにお出かけください。

季節によってかなり開館時間にばらつきがあります。入場は閉場時間1時間前です。

http://www.colosseo-roma.it/Visita_il_Colosseo/Visita_il_Colosseo.html

 

 

 

 

 

 

 

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 ローマの観光名所といえばトレヴィの泉かな?と、とりあえず行って見ました。

 

地図を見ながらそちらの方面に行くと、何やらにぎやかな雰囲気・・・。

水の音である。

 

町のド真ん中にいきなりでっかい泉が出現する感じで、細い路地を抜けてくると自然と「すごーい!!」と声が出てしまうほど巨大な噴水(まさに泉)でした。

 

 

建物の一部に組み込まれるように、彫刻群が取り囲み、噴水というか湧水のように仕立てた人口の泉ということだそうです。

大理石の甘い白と泉のブルーが何とも美しく、水しぶきがふわっと周囲を取り囲むような感じがしてひんやりしていました。

 

 

 

 

 

>>観光名所というだけあって、すごい人だかり・・・というのが正直なところでした。

これだけ巨大な泉なのに、なかなか泉の淵までたどり着かない!(笑)

 

やっと泉までたどり着いたので、恒例のコイントス?というものをやってみようと小銭を用意。

 

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>>一個じゃなんだからとりあえず二個用意。

 

後ろ向きに投げるのか・・・?と周囲を見渡すも、誰もそんなことをやっている人はいない。

 

観光名所というのは世界的に見てということみたいで、殆どヨーロッパ人。珍しく日本人の姿はない。

・・・ん、まぁよい。ということで、不器用な恰好でとりあえず後ろ向きに投げ込む。

 

さて、コインってなんで投げ入れるんだっけ?と

帰宅してから調べてみました。

 

 

 

***

 

「言い伝え」(@Wiki)

後ろ向きにコインを泉へ投げ入れると願いが叶うという言い伝えがあり、投げるコインの枚数によって願いが異なるとされる。コイン1枚だと再びローマにくることができ、2枚では大切な人と永遠に一緒にいることができ、3枚になると恋人や夫・妻と別れることができると言われている。3枚の願いはキリスト教が離婚を禁止していたという歴史の名残である。

このコインは半分がカトリック系チャリティ団体に寄付される。

 

***

 

「あと2回くらいローマに来れますように!」と思って投げたけど、どうやら違ったようです。・・・次回からちゃんと調べてから投げ込むようにしようと思います。

ということで、1枚はチャリティに寄付したようです。

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>>スペイン広場(Piazza di Spagna)に行きました。

あの「ローマの休日」でオードリー・ヘプバーンがジェラートを食べたシーンでおなじみの・・・である。

 

地下鉄のSpagna駅から数分の所でとてもサラっと存在していたので油断して通り過ぎそうになりました。

兎に角、あの映画のワンシーンの場所を見たいというミーハー心だけで行ったのですが、ここはやはり観光地だけあって人が多かったです。

そして肝心なジェラートを食べるという任務をすっかり忘れてしまいました。

 

この広場の目の前にはバルカッチャの噴水というものがあるはずなのですが、見当たらず、ずっと探し回っていたらなんと工事中。

スペイン階段とセットで雰囲気を楽しみたいという野望はアッサリ打ち砕かれました。

 

 

完全に観光地巡りとなったのですが、やっぱりローマに来たら「ローマの休日」でしょうと勝手に自分の中にテーマを決めてすっかり休日気分で楽しみました。

 

それからコンドッティ通りにあるカフェ・グレコ(Caffe Greco)にてランチを食べました。

 

 

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>>アンティコ カフェ グレコ http://www.anticocaffegreco.eu/

 

 ここは1760年創業のローマで一番古い歴史ある老舗カフェです。歴史的な著名人、世界的な文化人が通ったカフェとしても有名で、ゲーテやアンデルセン、ロッシーニやリスト、メンデルスゾーンにワーグナー・・・といった多くの芸術家が愛したカフェとしても有名です。建物自体も重要文化財という、何とも言えない趣き深い雰囲気を漂わせていました。

 

店内はコレクションの絵画であふれており、どれも時代を感じる作品ばかりが並んでました。

本当にたくさんの絵画が所せましと並んでるので、ギャラリーや美術館の中でお食事しているようでした。

 

ステキな燕尾服のウエイターさんがいるのですが不親切にもイタリア語のメニューを与えられ敢え無く撃沈するところでしたが、なんとかカフェラテと伝統的なパイ(説明によるとチョコとチーズが入ってるらしい)やローストしたサンドイッチをオーダー。

 

イタリアに来て思うのが、常にコーヒー一辺倒であるということ。

特にどこもかしこもエスプレッソ。コーヒーが得意ではない私はイタリアに来て初めてここでコーヒーらしきものを飲んだのですが、それでもおいしかったです。

 

Evernote Camera Roll 20131118 1135282.jpgイタリアと言えば、やはりファッションの中心というイメージがあります。

このカフェ・グレコの向かい側(コンドッティ通り)にあるのがBVLGARIの本店。

なんだか歴史ある雰囲気の中で、ハイクラスな品々もさらに映える気がします。

 そしてイタリアの粋を求め・・・ということでハイセンスなデザインと職人技の光るイタリア製の靴を探しにSergio Rossiへ行きました。

 

>>Sergio Rossiのローマ店はスペイン広場に面したロケーションにあり、とても華やかでした。

すでに地元の同世代のお客さんがいて靴を選んでいました。

ここではソファーに座っていくつか出してもらうという方式で、欲しいものがあると色だの素材感だのを店員さんと相談した上で初めて商品が出てきます。

 陳列されているものはごく一部で、その人がどのようなものを好んで欲してるかというのを引き出すのが店員さんの仕事のようです。

 

靴はとても丁寧な作りで、皮の質も柔らかさも抜群です。

そして何より"エレガント"なのです。

そう、イタリア人はみな「こちらの方がより"エレガント"です」というように、女性には"エレガント"なものを勧めてきます。

女性は"エレガント"であるべき・・・ということなのですね。

 

ん~、こっちの方が履きやすくて・・・なんて言ってても、「いやいや、それでも"エレガント"で・・・」と付け加えられるというわけです。

結局、オーソドクスでシンプルで機能的・・・という日本人らしい(?)チョイスに至ったのですが、最後にはやはり

「マダム、エレガントですよ!」

との一言が。

 

マ、マダムって・・・こちらでは、この日本では聞きなれない(言われ慣れない?)敬称で呼ばれるのですが、どうも年齢や未婚既婚に関係なく大人の女性に対してとか、「お客様~」という時に呼ばれるものだと気付くまではなんだか恥ずかしくてしょうがない気分でした。(余談)

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ローマに行くことになってまず真っ先に思いついたのが「バチカン美術館に行く!」ということでした。

出発前に色々と調べてみたところ、世界最大級の美術館であるだけに大変に混雑するところということがわかりました。

そこで、入場時間を指定された入場予約券を予め入手しておいて、その時間に入口に行くという方法をとりました。

 

>>チケットの予約はバチカン美術館の公式サイトから個人でも申し込めます。

http://mv.vatican.va/3_EN/pages/MV_Home.html

 

滞在するホテルからバチカンまでは地下鉄で数駅でした。

世界一小さな国家と言われてるバチカン市国ですが、美術館の入り口にたどり着くのになんと迷ってしまいました。(笑)

そこで今回大活躍したのがGooglemap。

一人旅の強い味方となりました。

 

海外に行ってまず一番困るのが

「私はいったいどこにいるのか?」

ということです。

 どんなに地図が見れたとしても現在地と自分がどの方角向いているのかがサッパリわからなくなってしまうことが良くあります。

なので、通常の紙地図とタブレットの両使いで今回はかなりの精度と最短時間で目的地に到達することが叶いました。

 

 

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さて、バチカン美術館に到着するとすでに長蛇の列でした。

予約は9:30分。なのに、入口にたどり着けない。

これは困ったと思って、列を整備している係員に予約券(E-mailで送られてくるバウチャー)を見せたところ、長蛇の列から抜けて別の入口へ案内され、そこでX線手荷物検査でした。

 

その手荷物検査に非常に時間がかかるのですが、予約している人は別コーナーで優先的に通してもらえるという利点がありました。

そこから予約券を本入場券に引き換え(これも入場券を買う窓口とは別)、ササっと美術館に入ることができました。

 

旅先での時間は限りがあり、列に並んで待つほどもったいない時間の使い方はありません。

その分作品を思う存分見たいという気持ちは誰しも同じだと思います。

 

 

今回はそんなのもあって、旅行前から予約券を購入しておくという方法はかなり有効だったと思いました。

 

 

 

 

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バチカン美術館の最大の作品と言えばラファエロとミケランジェロじゃないかと思います。

 

 >>アテナイの学堂

ラファエロの最高傑作と言わずとも知られている作品で、古代ギリキャの哲学者が描かれた作品です。

この絵を初めて見た時には背筋がぞっとするほど感動して、何度も見返しました。

登場人物が誰が誰なのかとかはもうどうでもよくなって、ただ巨大な壁面に遠近法・・・いわば代表的な一点透視図法の中に配された立体的な人物を食い入るように見ました。

まるで塑像を見ているような立体感を感じ、人々の動作や表情も生き生きと描かれていて、今にも動き出しそうな雰囲気を漂わせていました。

 

ここでしばらく佇んで主題である「哲学的な理性は真実をさぐる」というものを感じてみました。

 

 

DSCN5138.jpg>>ここからシスティーナ礼拝堂へ移動し、ミケランジェロの作品と対面しました。

システィーナ礼拝堂の天井画はミケランジェロが作画したフレスコ画で最も有名な作品ではないかと思います。

 

特に「天地創造」の場面、「アダムの創造」のあの指先と指先を突き合わすシーン(E.T.のシーンのような。)は馴染み深いものではないかと思います。

 

 

果てしなく繰り広げられる天界のうごめきや動的な要素を含め、静寂の礼拝堂はざわざわとした神の囁きを感じる神聖な場所でした。

ここでコンクラーヴェが行われる特別な場所であるということもありますが、堂内はかなり厳しい警備体制であり、私語も厳禁。誰か話し声が聞こえるとすかさず怖い顔の警備員が近づいてきて注意する。

そしてもちろん、撮影なんかも禁止です。怪しい動きをしている人を見つけるや、また警備員が飛んできて怒鳴ってくる。(←しかもイタリア語で)

 

静かな礼拝堂は時に祈りをささげる人もいるほど、神聖な場所でした。

 

作品をただ感動して眺めていましたが、それ以上にここに滞留する祈りの心というものを感じる見学でした。

実は今・・・。

イタリアにいます。
取材旅行で、ローマからフィレンツェ、ヴェネツィア、ミラノというように、南から入って北に向かって縦断しています。
ちょうど文化でいうと時代を遡るような感じがします。
古代ローマから始まり、ルネサンスの中心フィレンツェ、さらにバロック様式と北部よりの影響であるゴシックを混ぜ絢爛豪華な文化を魅せるヴェネツィア、そして近現代の新しい文化の色濃いファッションの中心地であるミラノ、というように様々なイタリアの様子を見てきます。

帰国しましたらまたレポートしたいと思います!

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