Miyashita Mariko

夏の制作

うだるような暑さが続いております。

すっかりご無沙汰しておりましたが、相変わらず制作する毎日を過ごしております。

特に夏のこの時期は大きな作品の制作に集中していることがほとんどです。

絵具棚.JPGその制作の合間に絵具棚を整理していました。

日本画の絵具は岩石の種類だけ色数があります。その種類ごとに粒子の差があり、明度の差があります。

なので1色の色につき8種類程の明度差の絵具が存在します。

一言で「青」と言っても青の岩石の種類によってまず色が異なり、粒子の品番で色分けされます。

それを一つ一つ覚えるのは大変で、色を選びながら絵を描きやすくするのに陳列してみました。

これは絵具店でも同じような陳列になっています。






色を選ぶことは絵を描く重要な要素です。



日本画で使われる絵具は限られた色で表現することだと言えます。

水彩や油画のように色を混ぜて作ることはしません。
ある色の中から選んで描くものです。


混色はしませんが、色の深みを出すために重色をします。
そこが水彩や油画との大きな違いだと思います。

重なる色と色の間には細かな粒子が見えると思います。

絵具の魅力も併せて作品を見ていただけたらと思います。


830日~95日開催「三越美術110周年 HOPES 次世代百選展」に作品を一点出品しております。
お時間ありましたら是非お出かけください。
トークイベントがあります。9月2日(土)に来場予定です。


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「三越美術110周年 HOPES 次世代百選展」
日本橋三越本店 本館6F美術フロア
830日(水)~95日(火)
http://www.mitsukoshi-special.com/hopes/

同時進行

次の展覧会に向けた制作の日々、相変わらず締め切りに追いかけられています。

4月は桜の季節で、散る前にスケッチ取材に出かけるのと締め切りのある制作に挟まれて、バタバタと過ごしてあっという間に終わってしまいました。

日本画家をしていると、桜の題材は一年中描くことが多いのですが、その年の桜のスケッチは一年に一度しかできないので、一年分の取材をします。それも1週間足らずしかもたないので時間との闘いでした。


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>>最近の制作風景です。久し振りに花鳥画制作中です。

日本画は乾く時間が結構かかるので制作は何枚か平行して制作します。

作品によって一枚ずつそれぞれテーマやストーリーが異なるので、小説を何冊か同時に読んでいるような感覚です。





普段なかなかお見せしない描き途中ですが、こんな感じで制作しています。



下図から念写し、線描を起こして彩色・・・いつもと変わらない手順でコツコツ仕上げていきます。

花鳥画の制作は描いている本人も優雅な気持ちにさせてくれるいいものです。

第72回春の院展

春の院展の制作シーズンが終わりました。

今年も無事に展示する運びとなりました。

IMG_0008.jpgこれは「小下図」と本画のツーショットです。

大きな作品を制作する時に、「小下図」を制作してから本画に取り掛かることがあります。

材料が高価な日本画は大きな作品だと尚更失敗することができません。


そういう時には小下図が活躍します。

一度小さな作品を仕上げてしまい、問題点があれば本画で改善します。

色のバランスをみたり、構図を練り直したり、テーマを考えたり・・・。

描きすぎることもあるので、そこから引き算したりする推考の場でもあります。

小下図のおかげで計画的に制作することが可能となります。

でも、小下図は表には出ません。日の目を見ることなく私の習作資料として役目を終えます。

全ては1点の良い作品の制作の為。隠れた存在です。

今回はそんな隠れた存在の「小下図」を紹介してみました。

本画の展示は3月末から始まります。

お時間ありましたら是非お出かけください。


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春の院展出品作

「運河の彩映え」(うんがのいろばえ)

オランダ・アムステルダムの17世紀の環状運河地区、プリンセングラハトにて取材。

運河に沿って立ち並ぶ歴史深いレンガ造りの街並みは、運河の水面から反射する光を受けて色鮮やかな色彩を見せていた。

穏やかな運河に浮かぶ船、道に連なるように停まる車と、色とりどりの旧市街の建造物の映える色が共鳴するように描いてみました。


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第72回春の院展

3月29日(水)~4月10日(月)

日本橋三越本店 本館・新館7階ギャラリー

午前10:30~午後7:00(午後7:30閉場)

※最終日は午後5:30まで

入場料:一般・大学生800円/高校・中学生600円[小学生以下無料・税込]
※三越M CARD、伊勢丹アイカード、エムアイ友の会会員証、三越伊勢丹ホールディングス株主様ご優待カード、障害者手帳のご提示で、ご本人さま、ご同伴1名さままで無料でご入場いただけます。

http://nihonbijutsuin.or.jp/

日本画と工具

あっという間に3月に入りました。2月は短いです・・・すっかりご無沙汰Blogになってしまいました。

春は大きな制作に取り掛かっていることが多く、展覧会準備に追われていました。

Evernote Snapshot 20170301 181321.jpg日本画は概ねパネルに和紙を張りこんでから制作するのですが、その張り込むときに"仮止め"として画鋲やガンタッカー(大きなホチキス)を使います。

そのホチキスの針がなくなったので買いに行きました。

普通の文房具店では扱いがなく、何軒か当たってみましたが見当はずれだったようです。


そこで通りがかりの工具店(しかもかなりプロ仕様っぽい雰囲気)を発見し、物色したところありました!


ついでに巻尺も購入。



専門店には場違いな雰囲気の私をみてお店のおじさんは「何につかうのかね?よくみつけたね~。」とつぶやいていました。



「これ専門の道具ないと使えない針だけど大丈夫かね?」とおじさん。

「はい大丈夫です!本体持っています!」と自信満々に答えました。


ガンタッカーを使い始めてもう20年。
年期の入ったガンタッカーは今も変わらず現役です。

そして現場で使うごっつい巻尺は好きなところでストップ機能付で使い勝手抜群。

私の使う和紙は七・九伴(シチクバン)というものを買って、サイズを合わせて裁断しています。


七・九伴は200㎝×270㎝です。機能性抜群の巻尺があると裁断ミスもなく便利です。

絵を描くことと無縁そうな工具ですが、専門の道具はとても好きです。

そして色々な道具をそろえている専門店(プロショップ)って本当に面白いです。

巻尺だけでもサイズや用途に合わせて何種類もあり、選び放題でした。


こういうお店に出会うとワクワクしてしまいます。

各種接着剤、様々なねじ山に合うドライバーや使い易そうなハンマー。

「日本一ネジがそろっています」なんて張り紙が・・・。


またお店に行ってみたくなりました。

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あけましておめでとうございます。







旧年中はあちこち取材出かけたり、制作したり、展示したりとフル回転な一年でした。









>>
今年は初日の出に間に合う時刻に起床できました。
幸先良いスタートです。








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>>

我が家の御節は母の手作りで、幼少期より手伝いをして"料理の基本"を覚えさせられたものです。







当時は面倒な一つ一つの作業にうんざりしていましたが、今となっては面倒なことを面倒と思わないようになったのはこの修行(?!)のおかげだと母に感謝しています。

また、氏神様へ初詣も元旦に行くことができ、一通りお正月らしい休日でスタートしました。


いつもだと年末年始も制作に追われて忙殺されていましたが、今年は年末・年始と1日ずつお休みをいただいた感じです。

気分も新たに今年も良い制作ができるよう勤しみたいと思います。




皆様にとっても良い一年でありますように。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

「五輪の年には文化省」創設を目指す文化芸術推進フォーラムの一大キャンペーンイベントが11月12日(土)に行われます。

それに合わせて「アーティストによる新作オークション」という企画が開催されます。


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表紙>>表示    裏面>>表示


この企画に合わせて作品を制作いたしました。

波音の二重奏.jpg

>>波音の二重奏>>

F4号タテ

取材先:スウェーデン・ストックホルム、ニブローハムネン埠頭ヨットハーバー

柳の合間に見え隠れしながら二艘の船が波音の旋律を奏でる。

穏やかな波間に揺れる風の音や波の音、マストの支柱にハリヤードの弦、かすかに聞こえる音色を心に響いたまま描いてみました。

 

日本画・洋画・工芸・版画・現代美術等、130名の作家がこの文化省創設キャンペーンの趣旨に賛同して出品しております。

 

 

また、作品は入札形式で購入可能となっております。

とても面白い企画ですし、著名な作家の作品も一同に会す4日間の展示は見ごたえ十分なものと思います。

展示会場への入場は無料です。

お時間ございましたらお出かけくださいませ。

 

>>展覧会の詳細>>

https://zenbiren.jp/news/88.html

昨日、個展初日を無事に迎えました。

とりあえず壁が埋まっているのを見てほっとしました。



会場に到着するまでは作品が足りないんじゃないか?という悪夢をみます。朝、会場に行くとこれまで描いていた絵がまばらに展示され、真っ白の壁ばかりが目立つというものです。


これはかつて藝大の入試の頃にみていた悪夢・・・。

藝大の入試は2日かけて描く絵の試験が2課題あります。描き途中の絵を置いて会場を去らねばならず、その日の夜に見る夢というのが、翌日の試験で自分の絵がなくなっていたり真っ白になっているというものです。



「悪夢」というとあまり良いものではないですが、現実で一生懸命頑張っていればいる程、思いが強くなってしまう現れだと思っています。

その絵にかける思いというのは20年前から変わらないようです。

絵を一生懸命描くという初心を今も忘れてないんだな、と悪夢をみる度に思えるようになりました。


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新作23点、季節の植物やヨーロッパ風景、珍しいものではクラシックカー等描いています。



開催は1週間、24日(月)までです。



お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。


※※※

宮下真理子 日本画展
ー風の旋律・折々の色ー

会期:10月18日(火)〜24日(月)
  10:00〜20:00(最終日5時閉場)
会場:そごう千葉店 7階 美術画廊

ここのところはアトリエに籠って制作する日々が続いております。

来週から始まる個展に向けて最後の追い込みです。

なかなか更新が追い付かずにスミマセン。



アトリエに籠っている以外は取材に出かけています。

先月は今年2度目の渡仏でした。

今年のパリはここ近年稀に見る悪天候続きだったようで、ちょうど私が行った折はセーヌ川が氾濫するかしないかという降水量をたたき出していました。

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雨宿りしているとすぐに止むのがパリの雨。

ただ、この時ばかりはバケツをひっくり返したような雨で取材も中断、カフェで一服しました。


そんな悪天候も取材のうち。

色々な風景を心に留めて作品にできたらと思って、雨の日も風の日もカッパを着て出かけ、朝から晩まで足でモチーフを探していました。

個展の作品たちもそんな街の風景や、季節の移り変わりなどを作品にしております。


スケッチしていて不意に雨に遭ったとしても、それもまた作品になります。



そんな作品も個展に出品しております。
取材背景も、裏話付きです。どんな作品に仕上がっているのか楽しみにご来場いただけたら幸いです。



***


                               
宮下真理子 日本画展
2016年10月18日(火)~24日(月)
会場:そごう千葉店
   7階美術画廊

https://www.sogo-seibu.jp/chiba/kakutensublist/?article_seq=124126

[来場予定日]
10月22日(土)・23日(日)

今年の秋の院展に入選しましたので展示のお知らせです。

明日より、上野の東京都立美術館で始まります。


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今年の作品はパリのマレ地区を取材した街並みの風景を描いています。

タイトルは「憩いの陽だまり」です。

道の両側にそびえたつ建造物の影の切れ目に時折色鮮やかな陽だまりを見かけます。

そこだけ色めいて、陽ざしがまどろんでいるように見えました。

作品を見る人の気持ちにも憩いを与えることができればと願いを込めて描きました。


ご高覧賜れましたら幸いです。

***

再興第101回院展

会期:平成28年9月1日(木)~9月16日(金)
〈9月5日(月)は休館日〉
会場:東京都美術館(上野公園)
ロビー階 第1展示室~第4展示室
主催:公益財団法人 日本美術院
後援:台東区教育委員会

入場料(税込): 一般900円(700円)
/70才以上は700円/ 大学生以下無料
入場時間: 午前9時30分~午後4時30分
(16日は午後1時30分までの入場、午後2時30分閉場)
*( )内は団体割引料金 ※団体は10名様以上

http://nihonbijutsuin.or.jp/

訃報

また大きな星が空に帰ってしまわれました。。。

日本美術院理事・松尾敏男先生がお亡くなりになりました。


DSCN41180.jpg同じ長崎出身者として院展の長崎巡回に同行することができたのは私の画家人生において大きな励みでした。
雲の上はるか彼方にいらっしゃる先生でありながらゴルフをこよなく愛し、大変ユーモアに溢れた先生でした。

私が初めて個展を銀座で開いた時もわざわざ来てくれたこともありました。

すこぶる記憶力が良くていつのどの絵がなんだかんだとよくお話ししてくださったことも忘れられません。
文化勲章受賞パーティで「この勲章の先のメダルは私のものかもしれませんが、リボンは皆様のものです。私の首にかけていられるのは皆様のおかげだからです。」

のような話をされた時には、先生のお人柄に加え、なんて素敵な表現をされるんだろうと感動しました。

もう先生にお会いできないと思うと寂しくて仕方ありません。
ただただ悲しいです。

 

http://mainichi.jp/articles/20160808/k00/00e/040/246000c