Miyashita Mariko

第73回春の院展

本日より、春の院展が日本橋三越で始まりました。
桜満開の季節で、三越から日本橋界隈の桜並木も咲きそろっております。

IMG_0985.jpg作画の途中風景です。


下図を作成してから本画に入るのですが、時々本画の最中で下図のパースが狂っていると気づくと立ち止まって何度も確認して書き直したりします。
遠近法が効いている構図だととても神経を使う作業です。


下図の段階で完璧だと思っていても、大きな画面で本番に描いているとやっぱり違う、と気づくことがあります。
そういう時は完璧だと思い込んでいた自我を一度捨てて、謙虚に画面と向き合います。

何度も書き直しては確認し、最後に一つだけ選んだ線が生きてくる美しく整理された空間を心掛けてみました。


今回の作品のタイトルは「集う」です。
題材はベルギー・オステンドで取材したハーバーを元に描いています。

光や色、船や人・・・様々な「集う」というイメージを込めております。
絵の周りにも人や幸せが集うといいな、という願いも込めて。

春の日差しが気持ちの良い季節にお出かけいただけましたら幸いです。
4月7日(土)は当番で会場におります。


***

第73回春の院展
3月28日(水)~4月9日(月)
日本橋三越本店 本館・新館7階催物会場

3月28日(水)~31日(土)は午前10時30分~午後7時【午後7時30分閉場】
4月1日(日)~8日(日)は午前10時~午後6時30分【午後7時閉場】
最終日4月9日(月)は午前10時~午後5時30分【午後6時閉場】
入場料:一般・大学生800円/高校・中学生600円[小学生以下無料・税込]
主催:公益財団法人 日本美術院 協賛:大和証券株式会社

http://nihonbijutsuin.or.jp/

3月は入試シーズン


大変ご無沙汰してしまいました。
HPの更新プログラムの不具合がありまして、やっと解消しました。

というわけで、テスト送信してみます。

さて、3月になり、藝大の周辺は受験生であふれかえっており、いつも以上に上野はごった返しています。
藝大といえば入学募集人数に対して受験者数が圧倒的に多い大学でも有名です。
この時期になるとディズニーランドのアトラクションか?と思うほどの行列を成して入試を受けた記憶が思い出されます。
私が受験していた当時はまだ藝大美術館はなく、古い木造の校門がありました。
(今は上野公園側にモニュメントのように移築されています)
本当に小さな門で、日本画科26人の合格者に対して800人以上受験していましたので、リアルに「狭き門」を体感しました。

ところで藝大の学籍番号って、平成〇年の〇の部分と全科通し番号になっています。
日本画科からあいうえお順で1番が始まるので、クラス26人しかいない最後尾の私は平成9年入学の26番。
なので「9-26」が私の学籍番号・・・というように、学籍番号で入学年と何科かまでわかってしまうものでした。

今年は平成30年、早いもので芸術家を志して丸20年になりました。
20年間絵を描き続けていたらなんとなく画家っぽくなってきました。


そして、もうすぐ元号が変わりますね。
平成の元号が変わる時、藝大の学籍番号はどうなるのだろうか?とふと気になりました。



2018年あけました。
今年も制作に勤しみたいと思います。
秋には個展がいくつか重なっておりますので、今年は年が明けてからガッツリ制作に取り組む予定です。
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年末年始は少しだけお休みをいただきました。

毎年恒例の実家の御節です。

一つ一つ母の手作りです。
これをいただくと一年が始まるスイッチが入ります。

一年の始まりには欠かせないものとなっています。




初詣も済ませました。


今年も精いっぱい頑張りたいと思います!


本年もどうぞ宜しくお願いいたします。



母校の創立130周年記念スペシャルプログラムとして、「東京藝術大学若手芸術家支援基金」チャリティー・オークション展が開催されます。
大学創立130周年を契機として、今後我が国の文化芸術を担う若手芸術家を支援するため設置する「東京藝術大学若手芸術家支援基金」の活動資金を獲得するために実施するもので、藝大にゆかりのある芸術家から寄贈された作品を出展します。
東京藝術大学の卒業生・教員である芸術家110名が出品している見ごたえある展示と思います。

新作4号1点を出品させていただきました。お気に入りのモチーフの青い船です。

宜しくお願いいたします。

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東京藝術大学130周年記念スペシャルプログラム



「東京藝術大学若手芸術家支援募金」チャリティー・オークション


平成29年11月10日(金)~13日(月)
午前10時~午後5時

会場:東京美術倶楽部 東美ミュージアム4階
東京都港区新橋6-19-15
電話03-3432-0191

販売方法:入札方式により催行落札者に売却
改札:11月14日(火)(於 東京美術倶楽部)



入札方法等、詳しくは・・・

https://prw.kyodonews.jp/opn/release/201710056532/





先日、母校の130周年記念式典があり、出席してきました。

IMG_0652.JPG藝大の式典といえば、入学式や卒業式もそうですが、いつも長い話を聞いた記憶がありません。

演奏に始まり、演奏に終わります。





その合間に簡潔で手短な祝辞や挨拶があります。

演奏は藝大の教員や在学生・・・学生といってもプロの集団なのでいつも聴き応えのあるコンサート気分です。



今回も素晴らしい演奏でした。





IMG_0664のコピー.jpgそして名物学長だった宮田亮平先生もご列席に。

檀上でいつも通りの心をグっと捕む話をしてくださいました。

今や文化庁長官となってとっても偉くなってしまいました。

私が学生時代は宮田先生はテニス部の顧問をしていたのでよく研究室にテニス部の活動に必要なハンコをもらいに行っていました。

当時は教授で、ちょうど学部長になった頃だったのですが「オレ偉くなっちゃってよぉ~」って笑いながらお茶を入れてお菓子を出してくれたりしました。(宮田先生が煎れたお茶なんて!!今思えばすごい。)

それから学長になったり、オリンピックエンブレム委員会委員長になったり、文化庁長官になってしまいました。

私が卒業した時に学長だったので、卒業証書を宮田先生から受け取ったのも良い思い出です。

祝賀パーティーでは錚々たる顔ぶれが集い、圧倒されてしまいました。

それが藝大を構成している藝大たる所以なんだろう・・・と体感しました。


藝大130周年の記念行事として色々企画されています。


またご案内します。








秋の院展のご案内です。

9月1日から再興院展が開催され、入選出品しております。

ご高覧いただけましたら幸いです。

院展.jpg

>>

出品作品

「丘の途中で」

今年の作品はフランス・ジベルニーの風景を描いています。

モネのアトリエのあるジベルニーの丘の上から見下ろすと、ふと遠くに目を誘われて深呼吸を誘われる風景でした。

>>

再興第102回日本美術院展覧会(院展)

会期:平成29年9月1日(金)~9月17日(日)
〈9月4日(月)は休館日〉
会場:東京都美術館(上野公園)
ロビー階第1展示室〜第4展示室
入場料(税込) = 一般900円(700円)/70才以上は700円/大学生以下無料
入場時間 = 午前9時30分〜午後4時30分
(17日は正午までの入場、午後1時閉場)
( )内は団体割引料金 ※団体は10名様以上

日本美術院HP
http://nihonbijutsuin.or.jp/

夏の制作

うだるような暑さが続いております。

すっかりご無沙汰しておりましたが、相変わらず制作する毎日を過ごしております。

特に夏のこの時期は大きな作品の制作に集中していることがほとんどです。

絵具棚.JPGその制作の合間に絵具棚を整理していました。

日本画の絵具は岩石の種類だけ色数があります。その種類ごとに粒子の差があり、明度の差があります。

なので1色の色につき8種類程の明度差の絵具が存在します。

一言で「青」と言っても青の岩石の種類によってまず色が異なり、粒子の品番で色分けされます。

それを一つ一つ覚えるのは大変で、色を選びながら絵を描きやすくするのに陳列してみました。

これは絵具店でも同じような陳列になっています。






色を選ぶことは絵を描く重要な要素です。



日本画で使われる絵具は限られた色で表現することだと言えます。

水彩や油画のように色を混ぜて作ることはしません。
ある色の中から選んで描くものです。


混色はしませんが、色の深みを出すために重色をします。
そこが水彩や油画との大きな違いだと思います。

重なる色と色の間には細かな粒子が見えると思います。

絵具の魅力も併せて作品を見ていただけたらと思います。


830日~95日開催「三越美術110周年 HOPES 次世代百選展」に作品を一点出品しております。
お時間ありましたら是非お出かけください。
トークイベントがあります。9月2日(土)に来場予定です。


***


「三越美術110周年 HOPES 次世代百選展」
日本橋三越本店 本館6F美術フロア
830日(水)~95日(火)
http://www.mitsukoshi-special.com/hopes/

同時進行

次の展覧会に向けた制作の日々、相変わらず締め切りに追いかけられています。

4月は桜の季節で、散る前にスケッチ取材に出かけるのと締め切りのある制作に挟まれて、バタバタと過ごしてあっという間に終わってしまいました。

日本画家をしていると、桜の題材は一年中描くことが多いのですが、その年の桜のスケッチは一年に一度しかできないので、一年分の取材をします。それも1週間足らずしかもたないので時間との闘いでした。


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>>最近の制作風景です。久し振りに花鳥画制作中です。

日本画は乾く時間が結構かかるので制作は何枚か平行して制作します。

作品によって一枚ずつそれぞれテーマやストーリーが異なるので、小説を何冊か同時に読んでいるような感覚です。





普段なかなかお見せしない描き途中ですが、こんな感じで制作しています。



下図から念写し、線描を起こして彩色・・・いつもと変わらない手順でコツコツ仕上げていきます。

花鳥画の制作は描いている本人も優雅な気持ちにさせてくれるいいものです。

第72回春の院展

春の院展の制作シーズンが終わりました。

今年も無事に展示する運びとなりました。

IMG_0008.jpgこれは「小下図」と本画のツーショットです。

大きな作品を制作する時に、「小下図」を制作してから本画に取り掛かることがあります。

材料が高価な日本画は大きな作品だと尚更失敗することができません。


そういう時には小下図が活躍します。

一度小さな作品を仕上げてしまい、問題点があれば本画で改善します。

色のバランスをみたり、構図を練り直したり、テーマを考えたり・・・。

描きすぎることもあるので、そこから引き算したりする推考の場でもあります。

小下図のおかげで計画的に制作することが可能となります。

でも、小下図は表には出ません。日の目を見ることなく私の習作資料として役目を終えます。

全ては1点の良い作品の制作の為。隠れた存在です。

今回はそんな隠れた存在の「小下図」を紹介してみました。

本画の展示は3月末から始まります。

お時間ありましたら是非お出かけください。


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春の院展出品作

「運河の彩映え」(うんがのいろばえ)

オランダ・アムステルダムの17世紀の環状運河地区、プリンセングラハトにて取材。

運河に沿って立ち並ぶ歴史深いレンガ造りの街並みは、運河の水面から反射する光を受けて色鮮やかな色彩を見せていた。

穏やかな運河に浮かぶ船、道に連なるように停まる車と、色とりどりの旧市街の建造物の映える色が共鳴するように描いてみました。


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第72回春の院展

3月29日(水)~4月10日(月)

日本橋三越本店 本館・新館7階ギャラリー

午前10:30~午後7:00(午後7:30閉場)

※最終日は午後5:30まで

入場料:一般・大学生800円/高校・中学生600円[小学生以下無料・税込]
※三越M CARD、伊勢丹アイカード、エムアイ友の会会員証、三越伊勢丹ホールディングス株主様ご優待カード、障害者手帳のご提示で、ご本人さま、ご同伴1名さままで無料でご入場いただけます。

http://nihonbijutsuin.or.jp/

日本画と工具

あっという間に3月に入りました。2月は短いです・・・すっかりご無沙汰Blogになってしまいました。

春は大きな制作に取り掛かっていることが多く、展覧会準備に追われていました。

Evernote Snapshot 20170301 181321.jpg日本画は概ねパネルに和紙を張りこんでから制作するのですが、その張り込むときに"仮止め"として画鋲やガンタッカー(大きなホチキス)を使います。

そのホチキスの針がなくなったので買いに行きました。

普通の文房具店では扱いがなく、何軒か当たってみましたが見当はずれだったようです。


そこで通りがかりの工具店(しかもかなりプロ仕様っぽい雰囲気)を発見し、物色したところありました!


ついでに巻尺も購入。



専門店には場違いな雰囲気の私をみてお店のおじさんは「何につかうのかね?よくみつけたね~。」とつぶやいていました。



「これ専門の道具ないと使えない針だけど大丈夫かね?」とおじさん。

「はい大丈夫です!本体持っています!」と自信満々に答えました。


ガンタッカーを使い始めてもう20年。
年期の入ったガンタッカーは今も変わらず現役です。

そして現場で使うごっつい巻尺は好きなところでストップ機能付で使い勝手抜群。

私の使う和紙は七・九伴(シチクバン)というものを買って、サイズを合わせて裁断しています。


七・九伴は200㎝×270㎝です。機能性抜群の巻尺があると裁断ミスもなく便利です。

絵を描くことと無縁そうな工具ですが、専門の道具はとても好きです。

そして色々な道具をそろえている専門店(プロショップ)って本当に面白いです。

巻尺だけでもサイズや用途に合わせて何種類もあり、選び放題でした。


こういうお店に出会うとワクワクしてしまいます。

各種接着剤、様々なねじ山に合うドライバーや使い易そうなハンマー。

「日本一ネジがそろっています」なんて張り紙が・・・。


またお店に行ってみたくなりました。