150号の裏打ちです。
夏の大作の準備はまずこの裏打ちから始まります。
大きな作品は和紙そのままでは強度が持たない為、裏打ちをします。裏側から楮の未晒(強い紙)を張り合わせます。
重なるところは「くいさき」といって、断ち切った切り口ではなく、和紙ならではの繊維を残して引き裂いた切り口を重なり合わせています。
そうすることで、その重なり部分が分厚くなって表(制作面)に凸凹が出ない工夫がされています。
150号の裏打ちは学部の卒業制作の時に習い、それからずっと自分で行ってきました。
実は丸々1枚仕立ての紙を準備したのは学部以来10年位ぶりでした。
いつもはこの半分の大きさに分割して作業をしていたのですが、今年は分割しない大きさで制作・・・一人で裏打ちは大変でした。
・・・よく考えてみたら、学部の頃は2人1組になって友人と一緒に裏打ちしていました。
一人だと大変なのは当たり前・・・でも、今となってはそういうわけにもいかず、私のパートナーは写真の左端に写ってる"乗り板"でした。
乗り板に乗っかって端から端へと渡り歩いて上手く225×180センチの和紙全面に裏から和紙で補強を行いました。
これを経て大作の制作に入ります。。。