モチーフとなる季節の花をスケッチするのによく花を生けます。
今ちょうど芍薬の季節で、とてもキレイな花を手に入れました。
芍薬には色々な種類があり、色も形も様々です。
芍薬と言えば、藝大の日本画科に入学して初めて取り組む写生モチーフでした。
日本画科というものは、大学に入るまでは日本画の画材に触れることはなく、水彩絵具と鉛筆デッサンで入試を行います。
大学に入って初めて日本画の画材に触れるのですが、その時日本画の岩絵具で描いたものが花の写生になります。
藝大1年生で初めて日本画の絵具で描いた花モチーフはユリ、その次に描くのが芍薬です。ちょうど入学して今時分・・・芍薬の季節に芍薬を描いていました。
その伝統はずっと受け継がれており、上の先生方も下の後輩も、同じ道を辿るカリキュラムになります。
大学から与えられた花を2本バケツに生けて花が枯れるまで写生した記憶があります。
今も花を見るたびに初心に戻り、枯れるまで見つめて、その色の変化や花びらの移ろいを感じては一つ一つ作品にしたいと思う気持ちを確認することをしています。