本日より、東武池袋本店での個展が開催となりました。
今回の個展のテーマは「鏡花風月」。
「鏡花風月」とは、目には見えながら手に取ることが出来ないものであり、直感で感じ取ったり悟ったりして把握するものの喩えです。
それを表現することはとても難しいことで、一生かかっても見つけることができないかもしないし、実現できないかもしれません。でも、一途に思い続けて描くことで少しでも表現したいという思いで取り組みました。
一枚の絵を描いている時は、その目の前の一枚に集中するので、自分の世界というのはその一点に集中します。そして、広い広いイメージを小さな画面に閉じ込めようとじっと向き合います。
ですから、一点一点とても思い入れがあって、その繰り返しで作品の数をこなしているので、個展ともなると、その広い会場に納まるだけの数を考えて気が遠くなりそうでした。
そんな地道な作業でコツコツ山寺の階段を上るように足元を見ながら前に進んでいました。
そして、ふっと頭を上げてみたら山寺に到着したような・・・そんな小さな積み重ねを一堂に会す場が個展だとすると、私の意識の欠片を一気に会場で並べるような感じがします。
今日、初日を迎えて、 皆様の心に響く小さな欠片が一つでもあれば幸いに存じます。
会場にはだいたいおりますので、是非お出かけ下さい。
宜しくお願いします。