今日は竺仙さんにおじゃましました。
竺仙さんは163年程前の天保年間の創業、江戸染浴衣の老舗です。能衣装、古代紋様に加えて正倉院紋様、宗達・光琳の創作再現紋様などの浴衣や小紋の着物をはじめ、風呂敷(御比羅包:おひらづつみ)、手ぬぐい(御手富貴:おてふき)といった小物の染物を扱っています。
今日は染め上がりの浴衣を見学し、夏の手ぬぐいを購入しました。
購入したのはかの有名な高山寺「鳥獣戯画」を写したもの。この手ぬぐい、絵巻と違い、背景の色が青いのです。
「鳥獣戯画」は背景に薄墨を引いている箇所があることから、元々夜の風景を描いたといわれており「素画夜遊図」と言ってもいいのではないかという話を研究室で聞いたことがあります。そう思い、この手ぬぐいを見つけた時にはそれを実現したかのような夜の雰囲気を感じました。
もう夏の気配を感じる気持ちの良い季節になりました。