日本画の世界で最も尊い先生が天に召されました。
>平山郁夫先生死去
(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20091202-OYT1T01152.htm
(毎日新聞ニュース)
http://mainichi.jp/select/today/news/20091202k0000e040080000c.html?inb=yt
平山先生とは「杜の会」という芸大出身者による院展の研究会でよくお会いしてはご指導いただいておりました。気になる作品の前で足を止めてコメントし、最後にいつも
「頑張りなさい。」
と付け加えられ、いつも「頑張りなさい。」と言われては、1にも2にも努力することを教え込まれました。
先日このブログにも書いた「日本画用語事典」も、平山先生が総監修になっておられました。研究室でその事典を作り上げるまで14年の歳月を要し、それが出来上がった時はお喜びになられました。
半年前、財団にうかがって平山先生にその事典を翻訳して英語版の編纂をしている旨報告した時も完成したら持ってくるようにとの伝言も受けておりました。・・・英語版の出版をご覧いただけずにただただ残念です。
文化財の保護・育成にも力を注がれており、私の研究室にもいつもご支援いただいたり、私が博士課程の頃には財団より助成金をいただいて研究を続けることができました。
来春には平山先生がかねてより構想しておりました「文化財赤十字病院」が研究室の改装とともに立ち上がる予定でした。
私が弟子と言うにはあまりにもかけ離れた存在であった先生ですが、色々な部分で関わりがあり、その先生の姿勢や背中を見て、あこがれるような気持ちでいつも追いかけていました。
そんな大きな先生が天に召されてしまいました。
今はただただ感謝することしかできません。
先生よりいただいた様々なことに感謝して、これからも日本画の為、文化財の為に自分ができることを精一杯やって恩返しすることができればと思うばかりです。