3月12日から開催の長崎県美術館「再興第94回院展」初日レセプションに合わせて長崎へ行ってきました。
実は私は長崎生まれです。東京育ちなので東京出身と書かれることもありますが、長崎の十善会病院で生まれ、そのまま出生届けを長崎市で提出、お宮参りは長崎のお諏訪様に参った、という所まで長崎なのです。
長崎には祖母と親戚、従妹もおります。
3月12日、長崎県美術館にて院展が始まりました。
長崎での展示は9年ぶり、新しい美術館(現在県美は5周年)になって初めて院展が開催されました。
この機会に私の絵も入選・巡回することになったことはとても幸運だったと思います。
初日は松尾敏男先生によるギャラリートークにて作品の解説がありました。
私の作品について話を振られたので、作品の解説を5分ほどしました。
美術館でのギャラリートークは初めてのことでした。大きな会場でギャラリーも沢山いてかなり緊張しました。
作品の解説と日本画の材料についてお話しました。
今回長崎展出席の大きな目標というか理由に、祖母に院展を見せてあげたいというのがありました。
祖母は足が悪く高齢の為、東京まで院展を見に来ることができません。
長崎には院展はなかなか巡回せず、また、その巡回に私の絵が入選するともわかりません。今回は全ての条件が揃った滅多に無いチャンスでした。
いつか長崎に私の絵が巡回し、それに祖母を招待して作品を見せたいという夢がありました。
今回、その思いが通じたのか、晴れて祖母に院展のあの大きな作品を見せてあげることができました。
絵を描いていて良かったと思った瞬間です。
>オマケ>>
展示の案内も終わり、飛行機の時間まで少しあったので、長崎を観光しました。
今回は長崎市永井隆記念館に行ってきました。
「如己愛人」「平和を」という言葉を残したことでも有名な永井博士の生涯に触れてきました。
己の如く人を愛せよ―
私もそんな生き方をしながら自分の使命を全うできたら幸せだなぁと感じました。
写真は如己堂(にょこどう)。2畳ほどの小さな永井博士の庵です。
・・・本当は春の院展の締め切り前で長崎に行くのに2日潰さなければならず、気持ちが荒れそうになっていましたが、そんなことも吹き飛ぶ心が充実した時間を過ごせました。