13日~15日と、高知の紙産業技術センターへ東大工学部の研究チームと同行して測定と調査に出かけていました。
博士時代に研修生として長期間にわたって受け入れてくださったセンターへの滞在はとても久々でしたが、研究員さんも職員さんも皆さん当時と変らず暖かくしていただいてとても居心地が良かったです。
>>センター近くを流れる「仁淀川」
高知といえば四万十川が有名ですが、じつは仁淀川の方が美しいような気がします。
高知駅から1時間に1本の単線のJR(こちらは電車ではなく汽車=ディーゼル)に乗ってこの川を渡るとセンターのある波川駅です。
波川駅は当然(?)無人駅です・・・。
東京にいると当たり前のように思っていることが実はそんなことはないということに気付きます。
当たり前ってナンなのでしょうか・・・。
高知にいると、高知時間があって、高知の空気がって、高知の当たり前があって、それでいてとても居心地がいいです。
>>ススキ取り
高知でお世話になってる職人さんと一緒にススキ取りの「研修」です。
・・・ナゼ、ススキ・・・?(笑)
ススキ=萱=萱簀の原料になります。
私が研究していた中世期の和紙はこの萱で作られた簾=すだれ(紙漉きでは簀という)を用いて漉かれていました。萱は天然のススキの茎なので、太さを揃えるのがとても大変になります。なので、沢山のススキを収穫しておいて、その中からちょうどいい太さのモノを選り分けて使用しなければなりません。いい状態のいい茎を沢山収穫しにススキ探しをしました。
これがなかなか大変で、ススキの穂が枯れきってホワホワしているものは使えず、かといって穂が閉じて青い茎も使えない。その間のものを職人さんに教えてもらいながら節と節の間を切って収穫です。
色々な体験は宝物です。
日々の喧騒から離れて、制作に追われていたこともしばし忘れてリフレッシュしてしまいました。