Miyashita Mariko

新樹会

毎年恒例の新樹会は、秋の院展出品者のうち芸大出身の若手の作家を集めた展覧会です。

日本橋三越本店で10号1点出品しています。

 

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新樹会での作品は毎年花鳥画を描こうと決めています。

ちょうど制作~締め切りの頃、大震災の直後でした。

 

大きな震災に伴い、様々なことを考えることになりました。私が絵を描くということは?作品とは何か?

そして私が作品を作ることでできることは?

 

そんな思いの中で制作した作品・・・「瑞兆の調」

カワセミとナナカマドをモチーフとした花鳥画です。

 

カワセミはその羽の美しさから空飛ぶ宝石と言われており、宝石のヒスイ(翡翠)もその名から名づけられています。美しい羽で様々な悪いものから身を守り、健康を授ける吉鳥とも言われています。

そしてナナカマドは「七回かまどに入れても燃えることはない」という伝説があるほどにとても強固な植物で、強い力を持ったものです。火にまつわる災難への魔よけとして古くから愛されてきた吉祥木です。

 

日本人は古くから言い伝えや縁起などを大切にしてきました。そういった逸話のあるモチーフを組み合わせることで作品が一つの御守のような瑞兆の調べを奏でるものであってほしいという願いから制作してみました。

 

私が作品を作ることでできること(やりたいこと)の一つ・・・少しでも人々の心を明るくしたい・・・そんな願いを込めています。

 

6月25日(土)14:00~ギャラリートークがあります。

是非会場でお目にかかれれば幸いです。

 

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第9回 新樹会 日本画展

 

2010年6月22日(水)~28日(火)

日本橋三越本店 本館6階美術特選画廊

 

※10号1点の出品です。

※ギャラリートークイベントがあります。(25日14:00~)

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