今日はティファニー財団の日本の伝統文化と現代社会-第4回受賞式の招待を受けて行ってきました。
米国ティファニー財団は2007年より日本の伝統文化の振興と地域社会の活性化に功績のある組織に対する顕彰を行い、本年で4回目となりました。
かのアクセサリーで著名なブランドTiffany&Co.によって設立されたこの財団は、芸術分野の教育と保全、環境保護を目的とする非営利団体に対する助成事業の活動を実施しているとのことです。
それはTiffany&Co.が自然の恵みである宝石や貴金属を得ていることから責任ある採掘=自然環境保全や珊瑚礁の保護に取り組み、さらにTiffany&Co.が歴史ある意匠を継承・踏襲することで現在と未来があるということから、その伝統的な芸術に対する造詣理念を元に社会に還元していくというとてもステキな取り組みを実現したのがこのAwardであるということです。
本年は
伝統文化大賞に「あまわり浪漫の会」(沖縄県うるま市)
伝統文化振興賞に「鯛車復活プロジェクト」(新潟県新潟市)
でした。
過去3回とも受賞式を見ていますが、毎年、普段触れることのない独特な日本文化の一端を垣間見る機会となっております。
埋もれていてなかなか目に留まりにくいような土着の伝統というものは習慣化されてなかなか見つけ難いということがあります。
今回の大震災によって、東北の様々な伝統文化がより際立ちを見せ、「六魂祭」という形になって改めてその重さを感じる機会があったり、日本には「日本」という象徴的な印象で担ぎ上げられる文化(サムライやらゲイシャといったような類)以上に各地の伝統文化というものがあり、地域に根ざした「魂を形にしたもの」があちらこちらに散らばっていると思います。
選考委員長の南條史生さんの最後の言葉で、「日本の美学といものは美しいものをどうこうするものではなく、生き方そのものが美学なんだ」というのがとても印象的でした。
「美」と名の付くものの職に就いてる以上、その「美」とは何かといつも考えています。
それは独りよがりであってはならないし、社会に出てみて初めて「美」と言えるものになって行くのではないかと思いました。
自分から発した個人的な主観が社会という壁にあたって跳ね返って戻ってきて初めて感じることができるもの。
社会との関わり方や、これから自分がどう進んでいくか、まだまだ課題は山積しているけれど、自分が生きていることで多くの人との関わりの中で何か役に立つことができれば嬉しいなぁと思いました。
まだまだ勉強不足。
今日もいい勉強になりました。