明日10月31日(水)から開催する東武宇都宮百貨店の催事に出品する作品を紹介します。
今年の宇都宮の絵画市には自然の何気ない風景を主に出品する予定です。
桜の絵は一年を通して様々なテーマで描くことの多いモチーフで、今回の宇都宮の来場に合わせて珍しくF0という小さなサイズで描きました。
ちょうど来年の春に向けて80号の桜の大作に取り掛かることもあり、スケッチを引っ張り出してこの小さな作品の構図も練ってみました。
>>「咲きそめの頃」
アトリエの目の前の公園にソメイヨシノがあります。そのソメイヨシノをつぶさに観察していると毎日何かしらの変化があり、それを楽しんでおりました。
咲はじめの桜というのは葉がありません。花だけがポツリポツリと咲き、気が付くとあっという間に雲のような塊になっているのです。
そんな咲はじめ(咲き初め)の桜の様子を描きました。
花びらがピンと水気を帯びてふっくらしており、光を通さないしっかりとした強さがあります。この時期を過ぎると小さな葉が出てきて花びらは痩せ、柔らかな縮緬状の表面に光を透かしてはらはらと散るようになります。
一見か弱そうな桜ですが、咲はじめの桜には強さがあります。これまでの長く寒い季節を押しやるかのように春を呼び覚ます、そんな力があると思います。
お時間ございましたら是非お寄りいただけたら幸いです。
宮下真理子 日本画展
会期:10月31日(水)~11月5日(月)
会場:東武宇都宮百貨店 5階 イベントプラザ
※来場日11月3日(土)・4日(日)