夏の間は秋の院展の制作にかかりきりになり、ずっとご無沙汰しておりました。
今年の秋の院展の作品は、パリの風景を描いています。
>> 東京都美術館内での出品作業の様子です。
額屋さんに額を付けてもらって、提出します。
この瞬間、いつもドキドキするのですが、出品してしまうとあっという間です。
今年はタイムスケジュールをうまく組めずに搬入当日の朝まで描いていたりしました。
それでもなんとか作品はできあがり、美術館に展示してもらえることになりました。
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院展出品作品(第2室)
「限りの空」
パリの街区型住居の中庭を望む風景。
街区型住棟によって切り取られた空はより深く青く、光はより強く、色はより鮮やかに感じられた。あの際限なく広がる大空からは想像できないほどの深さを感じる。
限られた空間から望む美しい空。限りがあるからこそ見えるものがある。気付くものもある。色褪せた目先の現実を表す影、その先には狭いながらも広がる世界がある。
狭い回廊(コリドール)の明り取りの箱庭から望む空は人知れずこっそり光の当たる場所。
暗く狭い路地を抜けてそこにたどりついた時、何にも代えがたい宝物を見つけたような気持ちになった。
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会期は16日まで、東京都美術館にて開催中です。
ご高覧賜れましたら幸いです。
宜しくお願いいたします。
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再興第98回院展
東京展
9月1日(日)~16日(月・祝)
会場:東京都美術館(上野公園)
(最終日16日は午後1時30分までの入場、午後2時30分閉場)
入場料(税込)一般900円