ヴェネチアからアウトストラーダでミラノに行きました。
ミラノの街はこれまで廻った歴史都市の佇まいとは少し異なり、近現代の様相を色濃く感じました。
ローマが京都だとすると、ミラノは東京の様です。
ミラノについたその日は、BiCEミラノ本店にてお食事をしました。
ここのレストランはインテルの長友選手が3日に1回は来るという日本人好み(?)の美味しいお店でした。
そして街めぐり・・・ですが、ミラノの街めぐりは観光や取材というよりはどうも買い物三昧になってしまいました。
ミラノには魅惑的なお店がたくさんあり、観光地でありながら老舗ブティックの本店が軒を連ねるガレリアやらブランド通りがあり、目に映る全てが煌びやかでした。
そして町行く女性・・・ミラネーゼはとてもオシャレで雑誌から飛び出したようなファッションの人を見かけます。
そんな中、旅も終盤になったこともあり、お土産探しをしていました。
せっかくだから、現地でしか買えない何か面白いものがいいと、とりあえず地元の高級食材店に行って見ました。
>>PECKミラノ店
日本で言うと明治屋さんとか紀伊国屋さんといったような食材店でしょうか。
品揃えと品質はピカイチに見えました。帰国してから知ったのですが、日本でもPECKは有名だったみたいです。
チーズやハムなどはもちろん、生鮮食品なんかもとても珍しい食材が並んでいました。特にここで買って帰ったトリュフソルトは最高でした!
そこで、お土産にイタリアワインを買うというミッションがあったのでエノテカエリアに潜入。
ワインについてド素人の私は、イタリアワインの蘊蓄は全くノーデータで、付け刃的に有名どころのワインラベルを2~3記憶してそのあたりを探してみようとオズオズとお客が誰もいないひんやりとした地下室へ。
SASSICAIAというものが日本の百貨店ではワインセラーに鎮座しているのを見ていたので、それのよさそうな年のものありますか?と店員さんに聞くと
「フフフ、日本人だね」
と笑われました。
なんでなんで???と思ったら、こちらを案内されビックリ。
木箱に野積みされたSASSICAIA・・・こんなに大量、しかも雑(笑)。
日本人はブランド(ネーム)に弱いからね~ということでした。
ここから店員さんの蘊蓄・・・素人相手に30分ほどの授業。理解できたのは以下の通り。
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ラベルやブランドで選ばないよ、イタリア人は。個性で選びます。
イタリアワインは言わばカジュアルウエアみたいなもので生活の中で楽しまれるべき存在。
だからラベルとか特別な、とかそういうものはない。
個性を知ってそれぞれの特徴を楽しむ。
ワインは値段に正直だから高いものを買えばそれはいいかもしれないけど、イタリアワインの価格は品質と希少性で決まるし、メーカー(醸造元)とか個人の嗜好で選ぶべき。
何がいいかなんて、答えはないのさ。
欲しいもの、その時飲みたいものを買えばいい。
しかもワインの格付け(DOCG)なんてね、アテにならないから。
アレはラベルの保証であって中身が良いって保障ないからね。
***
・・・と語られ、ド素人の私は撃沈。
じゃあ何買えばいいのさ。
ってことで、質問を変えました。
「香りが時間の経過とともに変身して、深みがあるけど渋くない、タンニンのきつくないものはどれですか。でもって、希少性が高くてココでしか手に入らないものがいい。」
・・・これが素人の私の精一杯のオーダーでした。
これに対して出てきたのがトゥアリータ・シラーでした。
生産数が少なく、カルフォルニアワインに良く似ている為、アメリカ人が買い付けてしまうので日本には殆ど入らないと思うよ、という解説にてこれにしました。
先日、そのワインを開けてみましたが、その売り場の店員さんの解説そのままでした。
さすがだなぁと思わず感心してしまいました。