「伝統」やら「老舗」といったキーワードにとことん弱く、こういうキャッチが付くとついつい行きたくなる性分です。
>>これまたフィレンツェきっての老舗中の老舗洋菓子店ジッリ(Gilli)です。
もう入口の風格たるや入りにくい(買いにくい)ことこの上なしです。
レップブリカ広場というフィレンツェのド真ん中の広場の一角に面しており、クラシックな雰囲気が漂う1733年創業の洋菓子店です。
ここにシエナ銘菓があるということで、その見たことも食べたこともないシエナ地方の伝統的お菓子を買いに行きました。
・・・ところがそこで致命的な大問題が発生。
そのお菓子の名前がどーにもこーにも思い出せなかったのです。
すっかり忘却の彼方。
ショウウィンドーに並ぶお菓子を眺めても全く思い出せない。しかもお菓子の名前がイタリア語ときたら脳の片隅にすらない。
さて、ここから忘れ去られた「シエナ銘菓」をいかに店員さんから聞き出すかということに腐心したのであります。
>>イタリアの田舎菓子と言えばビスコッティがある。スーパーでも見かけるけれど、やっぱりこういうところのも食べてみたい・・・ということで、まずはその量り売りを買うことにして、その合間に店員さんとやり取りをすることに。
「ココらへんの伝統的なお菓子ってなんですか?」
「ビスコッティじゃなくて?」
・・・いや、これじゃなくて。
「ん~、これか?」
といって、写真の下にある巨大な円盤型のウエハースを取り出す。
「これって、伝統的な、特別なものなの?」
モチロン!という。でも、中身が見えない。
「中身なんですか?」
「〇☆×△・・・・(イタリア語)」
・・・わからん。撃沈。
で、その名も"FIORENTINO"という「フィレンツェ流~」な名前がついてる不気味な円盤(中身がわからない)をたぶんこれだろう、と闇雲に購入。
一枚€27!高い!なんだろう、この見た目地味で巨大で重たい円盤(中身不明!)はきっとステキなものに違いないと確信を持ったが、これが私が求めてたものと違うと気付いたのは帰宅してからでした。
翌日、もう一度店舗に出向き、伝統的なシエナ銘菓である"パンフォルテ"なるものを購入することになりました。
後に調べてみたのですが、いずれもイタリア発祥の伝統的な洋菓子であることには変わりないようでした。。。
※フィオレンティーノはジャンドゥーヤ(Ganduia←イタリア・トリノ・ピエモンテ発祥のヘーゼルナッツとカカオを混合したガナッシュのような生チョコ)がサンドされたでっかい円盤型ウエハースでした。(写真中央最下段)
※パンフォルテはドライフルーツやナッツをはちみつで煮込んで練り固めたフルーツ羊羹のような固菓子。もとは円盤状であるが、購入時は量り売りで扇型に。(写真中央・円盤の上)